医療チームの一員「臨床工学技士」の主な仕事内容

病院にはたくさんの職業の人が働いています。医師・看護師・理学療法士など、あらゆる専門職が集まり、チームで協力しています。臨床工学技士も、病院で働くスタッフの一員ですが、あまり表舞台に出ることがないこともあり、どんな職業なのかが曖昧になっている人もいるかと思います。ここでは、そんな方のために、臨床工学技士の仕事内容を紹介したいと思います。

臨床工学技士は、患者さんの治療に必要な医療機器の操作、点検を行うことが主な仕事です。ただ、独自で動いているわけではなく、医師の指示で行うことが大前提になります。具体的に、多くの臨床工学技士が携わる仕事の一つに、人工透析が挙げられます。これは人工透析機器を活用して腎臓の機能を助ける治療です。この、人工透析のための穿刺という医療行為は、臨床工学技士が行うことも許されています。また、人工透析を行うための準備や使用する様々な機械の管理やメンテナンスも任されています。

続いて、人工呼吸器が必要な場面でも、臨床工学技士が活躍します。例えば、長時間に及ぶ手術や、すぐに命に関わる危険な状態の患者さんなど、自ら呼吸をすることが難しい場合には、人工呼吸器を起動させてサポートしなければなりません。機器の準備をすることが特に大事な仕事となりますが、同時に患者さんに合わせて適切な設定を医師に提案することも求められます。また、患者さんへの対応がない時も、いつでも安全に医療機器が使えるよう、日常的に点検やメンテナンスを行わなければなりません。